理解
人は自分の長所についてあまり語りたがりません。
なぜなら、その人の人間性を判断するのは他者になる上、無意味に自分のハードルを上げることになるからです。他にも理由はあるかもしれませんが、大半はこれでしょう。
それでは、誰が自分の長所を説明してくれるでしょう。
答えは、誰もいません。
あったとしても表面上の社交辞令であることがほとんどです。その言葉に深い意味内容はありません。
自分の長所を最も良く知り、最も詳しく説明できる人
言わずもがな、それは自分自身に他なりません。
他人に否定をされ、罵られ、傷つけられるのが社会です。
生き残って行く過程では、年長者や同期のみならず、後輩までもがあなたを蹴落とそうとします。
仲間という概念はほぼありません。競争を目の前にしたとき、友情は脆くも崩れるのが普通です。
冒頭でテーマにした「自分の長所を語る」という行為は、足を掬われる原因になりかねません。それを計算した上で行うのも手ですが、非常にリスキーと言えるでしょう。
そんな中で、あなた自身を最も正当に評価する人、それはあなたしかいないのです。
自分が持つ本当の長所も本当の短所も、全てあなただけが知っている事。
アウトプットの必要はありません。ただ自分自身をしっかり理解し、弱い自分も、強い自分も全部ひっくるめたあなたを、しっかり認めてあげることが大事です。
自分を見失うということは、自分を見る観点がどれか欠落した状態を意味します。
そんな気持ちになりそうな時、ふと思い出してみてください。本当にあなたに良いところはありませんか。あなただからこそわかる、あなたの隠された一面はどこですか。
自分という武器を最大限に活かして生きていけたら良いものです。
たまには武器を磨いたり、どんな状態にあるか、くまなくチェックすることも大事です。
唯一無二の、貴重な存在であることを忘れてしまう前に。